マイクロチップの登録義務と手続き

お世話・健康

マイクロチップは、販売業者には装着と登録の義務があり、飼い主には装着された犬猫の所有者情報の登録・変更の義務があります。とくに販売や譲渡で迎えた場合は、原則30日以内を目安に飼い主情報へ変更登録してください。以下で、犬・猫のマイクロチップ制度のポイントと手続きをまとめます。

犬と猫のマイクロチップ登録の義務はこうなっています

結論:販売業者は装着・登録が義務、一般の飼い主は装着は努力義務だが、装着済み個体については所有者情報の登録・変更が義務です。理由は、法改正により販売流通段階での装着・一次登録が制度化され、迷子時の速やかな返還を図るためです。

  • 販売業者(ブリーダー・ペットショップなど):犬猫へのマイクロチップ装着・一次登録が義務。販売時に番号や登録に関する書面交付が求められます。
  • 飼い主(一般):装着は努力義務。ただし、マイクロチップが装着されている犬猫については、迎えた飼い主が所有者情報の登録・変更(名義や住所等)を行う義務があります。目安は譲り受け・引っ越し等から原則30日以内です。
  • 迷子や譲渡・死亡があったときも、登録情報の変更・抹消手続きが必要です。

登録先と手続きの全体像(犬・猫共通)

結論:環境省のデータベースで、15桁のマイクロチップ番号と飼い主情報を登録・更新します。購入・譲渡後は速やかに名義変更が必要です。理由は、公的なデータベースに集約されることで、各自治体や保護施設、警察からの照会が円滑になるためです。

  • 登録先:環境省の「犬と猫のマイクロチップ」データベース(公的)。
  • 登録方法:オンライン(推奨)または郵送。販売時に渡される書面(番号・一次登録情報)を手元に用意します。
  • 手順の流れ:
    1. 動物病院または販売時に装着(既に装着済みが一般的)
    2. 受け取った番号・一次登録情報をもとに、飼い主が名義・住所・連絡先を登録/変更
    3. 引っ越し・電話番号変更・譲渡・死亡時は、都度データベースで情報更新/抹消
  • 旧来の民間登録のみの場合:環境省データベースへの「情報移行」や新規登録を行うと、迷子時の発見につながりやすくなります。

犬の畜犬登録・鑑札との違い(狂犬病予防法)

結論:マイクロチップ登録と畜犬登録は別制度で、犬は双方の対応が必要です。理由は、畜犬登録・狂犬病予防注射は公衆衛生上の制度で、マイクロチップは個体識別と所有者照会の仕組みだからです。

  • 犬は生後91日以上で、市区町村への畜犬登録・鑑札の装着、毎年の狂犬病予防注射が必要です。
  • マイクロチップは迷子対策・所有者確認のための識別手段で、畜犬登録の代替にはなりません。

迷子対策ツールの比較

結論:最も確実性が高いのはマイクロチップ+迷子札(外部表示)の併用です。理由は、マイクロチップは脱落しにくく、迷子札は発見者が即時連絡しやすいからです。

項目 マイクロチップ 迷子札/首輪タグ 鑑札・注射済票(犬)
脱落リスク 極めて低い あり あり
読み取り/確認 読み取り機が必要 誰でも即連絡可 自治体で確認
法的位置づけ 犬猫の識別・登録制度 努力義務/推奨 狂犬病予防法に基づく(犬)
推奨運用 常時装着+登録情報の最新化 電話番号を常に最新に 犬は法定義務を履行

実際の手続き:ケース別の進め方

結論:購入・譲渡・引っ越し・死亡の各場面で、環境省データベースのマイページから登録や変更を行います。理由は、一次登録は流通段階で行われるため、飼い主側の名義・連絡先を最新に保つことが核心になるからです。

  • ペットショップ・ブリーダーから迎えた場合:装着と一次登録は済んでいるのが一般的。受け取りから原則30日以内を目安に、名義変更(所有者登録)を完了。
  • 保護団体・知人からの譲渡:装着済みなら同様に名義変更。未装着なら、動物病院で装着後に新規登録。
  • 引っ越し・電話番号変更:変更後、なるべく早く登録内容を更新(原則30日以内が目安)。
  • 迷子・逸走時:すぐに近隣の警察、自治体の動物愛護センター・保健所、かかりつけ病院に連絡。発見時に読み取りが行われ、登録情報から飼い主に連絡が入ります。
  • 死亡時:登録の抹消手続きを行い、併せて自治体の手続き(犬の畜犬登録)も忘れずに。

費用・装着時期・注意点

結論:装着は動物病院で行い、費用は病院により差があります。健康状態に配慮し、装着後は登録完了までを一連のセットで行うことが重要です。

  • 装着は獣医師が専用インジェクターで皮下に挿入。多くは数秒で完了します。
  • 費用は病院・地域差があるため、事前に見積もりを確認してください(登録手続き代行の有無で変動)。
  • 装着直後は痛みや違和感により掻く・擦る行動が見られることがあります。赤みや腫れが強い/長引く場合は受診を。
  • ISO規格(一般に15桁)での装着・読取が主流。海外渡航予定がある場合は、検疫要件に合う規格か事前確認を。

よくあるトラブルと回避策

結論:連絡先や名義の未更新が最も多いミスで、迷子時の返還を遅らせます。定期点検と書面保管で防げます。理由は、読み取りで判明するのは番号だけで、登録情報が古いと連絡がつかないためです。

  • 予防策
    • 年1回(ワクチンや健康診断の時期)に、登録情報の見直しをルーティン化。
    • 販売時の説明書・登録控え・15桁番号を紙とスマホ双方に保管。
    • 首輪やハーネスに迷子札を併用し、電話番号を常に最新に。
  • 中止・受診の目安(装着当日)
    • 出血が止まらない、強い痛みや腫れが増す、元気食欲の低下が続く場合は、自己処置を中止して動物病院へ相談。

ここまでの要点

  • 販売業者:装着・一次登録が義務。飼い主:装着は努力義務だが、装着済み個体の所有者登録・変更は義務。
  • 購入・譲渡・引っ越し等から原則30日以内を目安に、環境省データベースで名義・住所・連絡先を更新。
  • 犬は畜犬登録(鑑札)とマイクロチップ登録は別物。両方の手続きを行う。
  • 迷子対策はチップ+迷子札の併用が最も確実。連絡先は常に最新に。

よくある質問

海外から来た犬猫のマイクロチップ(15桁ではない番号)は登録できますか?
日本の読み取り機はISO規格(一般に15桁FDX-B)に対応しています。15桁以外や読み取り不可の規格は、装着し直しや併用が必要な場合があります。まず動物病院で読取可否を確認し、登録先にも相談してください。出入国要件は国により異なるため、海外渡航時は事前に大使館・検疫所へ確認しましょう。
装着の費用や痛みが心配です。子犬・子猫でも大丈夫?
装着は動物病院で数秒の処置で、多くはワクチン接種に似た痛みと説明されます。費用は病院により差があるため、見積もりを確認しましょう。生後すぐでも可能とされますが、健康状態や体格により獣医師が適切な時期を判断します。
すでに民間団体にだけ登録してあります。環境省のデータベースにも登録すべき?
迷子の際に公的な照会が一本化される利点があるため、環境省のデータベースでの登録・情報移行を強くおすすめします。移行方法は各登録サイトに案内があります。不明点はかかりつけ医または販売店に相談してください。

本記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、獣医学的な助言ではありません。ペットの体調や病気について気になることがある場合は、必ずかかりつけの動物病院にご相談ください。

参考情報